香川県庁旧本館及び東館外観
設 計:丹下健三
住 所:香川県高松市番町四丁目1番3
電 話:
所有者:香川県
建築年:昭和30~33年
素 材:コンクリート
文化財:重要文化財令和4年2月9日指定・公共建築百選:選定
解説等
香川県庁舎旧本館及び東館は、昭和30~33年に建築された建物である。当時の香川県知事・金子政則氏は香川県や民主主義に相応しい県庁舎の建築に当たり、設計を東京大学工学部丹下健三研究室に、構造計算を東京大学生産技術研究所坪井善勝研究室に依頼した。建築に合わせ家具類も、丹下健三研究室や剣持勇率いる剣持デザイン研究所が設計し、猪熊弦一郎が本館1階の壁面を飾る陶板壁画を制作した。
平成29年~令和元年にかけては免震化工事が行われ、現在に至る。東館の議場等の改修や設備の更新はあるが、躯体や建具、家具類など、当初の状況は極めて良好に維持されている。
本館は、鉄筋コンクリート造、8階建、塔屋3階付で、規模は31.9mの正方形、高さは30m(塔屋まで含むと43m)である。構造は柱梁からなるラーメン構造で、基礎はフーチング基礎である。平面計画は、中央間が大きい約10m間隔の3×3スパンで構成され、中央のコアに耐震壁や階段、エレベーター、設備スペースを集中させ、周囲は壁のない開放的なフロアとする。1階はロビー空間、中2階が付き、2~8階は事務室、屋上は展望スペース、塔屋1~2階は設備室、塔屋3階は展望台とする。
東館は、鉄筋コンクリート造、3階建、規模は南北98.2m・東西16.6m、高さは14.4mである。構造はラーメン構造である。1階はピロティ、2階は大会議場を据え、3階は諸室を並べる。屋上は広場とする。
~略 歴~
丹下健三
1913年(大正2年)9月4日 大阪府堺市に生まれる
1935 東京帝国大学(現・東京大学)工学部建築科に入学
1938 東京帝国大学工学部建築科より辰野賞を受賞。東京帝国大学工学部建築科卒業
1941 東京帝国大学大学院に入学
1946 東京帝国大学大学院修了
1980 文化勲章受章
1994 勲一等瑞宝章受章
2005 3月22日死去(91歳)
~パブリックコレクション~
1958 香川県庁舎東館 高松市
1964 香川県立体育館=危機遺産リスト 高松市
場 所:香川県庁東側
資料等:高松市HP、公共建築百選一覧、Wikipediaなど
駐車場:有料
撮影日:2023年3月30日