法然上人:杖掘の井戸
伝 説
承元元年(1207)浄土宗の元祖法然上人御歳七十五歳の御時、南都・北嶺の僧徒達の訴状に依り念仏停止の御法難に値い給い、追に当国塩飽本島に配流の身となりしが、源室もく流刑に処せられたあるはずば我亦配所に赴かずんや、もし我配所に赴かんずんば何によってか邊鄙(へんぴ=田舎)の羣類(ぐんるい=一切の生きもの)を化せんと御高齢をも、おいといなく各所に仏法弘通の御□労。数多の奇瑞(きずい=吉兆)を顕され折しも此の山峡へ御巡錫の砌、大旱魃に見舞われ土地の人人大いに嘆かれけるを上人非常に御憐み給い、御自ら杖を持って岩間に挿し給えは不思議なるかな清水湧き出し旱天続くも、涸れることなし、中略 上人の御遺徳を偲び杖掘りの井戸と称して崇敬の念絶えせざる也。
駐車場:有
資料等:現地石碑、コトバンクなど
撮影日:2022年3月13日
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