寺 名:遍照院・弘海寺
本 尊:
開 基:弘海法順尼
創 建:宝暦七年(1757)
宗 派:
住 所:香川県さぬき市小田
電 話:
資 料:香川県さぬき市文化財保護協会HP
撮影日:
近隣施設:讃岐ワイナリー、大串半島、

法順尼
 法順尼は元文三年(1738)苫張(さぬき市小田苫張)に生まれ、大願を発して十二歳で得度し、四国霊場巡拝中いくたびか奇蹟に接し、遂に万人救済の法力を得た。郷里に帰ってきた法順尼のため苫張の里人が草庵を建てた。時に法順尼は十六歳であった。法順尼を慕って病気平癒を祈願する人、豊漁を願う漁家の参拝客で、苫張の里は賑わったと伝えられる。法順尼は文化十一年(1814)正月十三日、77歳で没し、里人は十三日講をつとめて、長くその遺徳をしのんでいる。
 境内にある延命地蔵尊は、四国霊場巡拝に法順尼に同行し、数々の法力に接した九州・宇佐部久志村の教念が、 宝暦五年(1755)十月十四日建立したものである。
 法順尼が使った錫杖や托鉢用の鉢は寺に保存されているが、加持用水の巾着型伊部焼の瓶は八十年程前、さる人の手に渡っている。また周辺の丘や山に、安政五年(1858)、里人の植村八百蔵がこの寺から始まりこの寺を結願所とする 四国霊場八十八ケ所の石仏を祀った。この周辺が昭和四十五年頃から開発されるとき、ブルドーザーで破壊されたり、土に埋もれたり、或いは海に沈んだりしたけれど、里人の手によって集められ、今は十八体は不足だが七十体が寺の裏の丘にまつられている。
 法順尼の墓は、近くの海辺にある。

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