【特別天然記念物「シンパク」】
 宝生院のシンパク(真柏・ヒノキ科) 特別天然記念物 昭和三十年八月二十五日指定
 小豆郡土庄町上庄中筋の宝生院の境内にあり大正11年10月12日天然記念物に指定されていた。
 シンパクで特別天然記念物に指定されたものは、わが国では本樹のみである。
 シンパクは、イブキ又はビャクシンとも言われ、わが国中部以南の海岸まれに山地に自生する裸子植物で、葉型は幼樹の頃は針状で生育につれ大樹になると鱗状に変化す。本樹のような巨木でも、「先祖がえり」と言われる若い新しい針状の葉が見られることがある。
 幹の根元周囲は、16.6m地上約1mのところで、三方に裂開したように支幹を出し、本幹の基部の一部分は朽ちて空洞となっているが、樹勢にはなんら関係なく、極めて旺盛で壮観を呈して遠くから眺めると、あたかも森のように見える。
 まさに日本一、否世界一のシンパクの巨樹である。
 樹高20.0m 胸高幹周7.80m 枝張り25.7m
 平成6年度、支柱の補強事業が実施された。その折、小枝の年輪を数えたところ1センチ幅で60年であった。
 各支幹の状況は次の通りである。
 北向きのもの 幹から分かれた高さ約1m 支幹の根もとの太さ7.3m、西側のもの 幹から分かれた高さ約0.8m 支幹の根もとの太さ6.2m、北向きのもの 幹から分かれた高さ約1.1m 支幹の根もとの太さ7.8m
 本樹は、応神天皇が小豆島遊幸のとき、皇踏山に登られ、南嶺の小高いところにお手植えになられたとの伝説がある。由緒ある神木として郷人たちは崇敬し今日まで大切にしてきたものである。大正期の中頃、植物学の大家「本田静六」氏の調査研究によると樹齢1500年(古墳時代)以上と推定されている。
 このような価値高い巨樹がいつまでも永く繁茂するよう先人たちの愛敬した遺産を保存したいものである。
 土庄町教育委員会説明板より転載しました。香川の巨木HPより資料参照

 応神天皇伝説
 日本書紀によりますと、応神天皇は「淡路島に狩りに行き、ついで吉備の国にいった」とあります。さらに阿豆枳辞摩(あづきしま)で「あそびたもう」て、吉備の葦守宮に入ったそうです。応神天皇の小豆島幸行に関する伝説は、島内にあちこちに残されています。
 文は『讃岐の島の歴史と物語』より転載しました。
 写真は2012年9月13日撮影
 場所はワイワイマップ『歴史的縁の地、文化財、資料館などのMAP』にスポット投稿します。

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