【生木山・生善寺】
 生木山(いききざん)・生善寺(しょうぜんじ)・生木地蔵(いききじぞう)は、四国別格二十霊場十一番札所、愛媛県西条市丹原町今井にあるお寺です。宗派は高野山真言宗 開山は空海 本尊は生木地蔵菩薩

 昔より生木のお地蔵さまと呼び古さてていまして、その名も高く青葉しげる楠の木にそのままおきざみおかれたるお地蔵さまであります。それゆえ生木のお地蔵さまと申すのであります。その御縁起を窺い見まするに、わが高祖弘法大師が一切衆生済度のために、この四国八十八カ所の御霊場を開かれんと山々谷々までも経巡られましてはしなくも当地四尾山の麓に一夜の偕寝されました。その夜の御事、この山に輝光を観得せられ暁に至っては紫雲たなびくと共に世にも目出度き楠の大木を御覧ぜられました。また殊勝の童子示現せられ、御霊告あり、御仏、「童子の化身を以て我に示し給う。」とお大師様は、三拝せられて、その夜この楠の大木に一刀三禮しの御霊刀をふるわれ、延命地蔵大菩薩の御尊像をお彫刻なされましたが、早や暁、雲水を以て閼水となし開眼の秘事も済むまされそのままこの所をお立ち遊ばれました。
 これがわがお大師様が一夜の中にお彫刻なされました海内随一の生木のお地蔵さまであります。
 昭和二十九年九月二十六日洞爺丸台風の烈風にて楠の御霊木は根元より倒れましたが、お大師様御自作のお地蔵さまは倒れず、昔日のお姿のまま御安泰で御座りいます。

 ☎0898-68-7371
 文は、現地説明板&別格二十霊場HPなどから転載させて戴きました。
 写真は2012年4月4日撮影
 場所はワイワイマップ『空海ゆかりの地と四国八十八ヶ所+別格二十霊場のMAP』にスポット投稿します。

 本堂 
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 地蔵菩薩
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 大師堂
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 切雨乞い石
 昔は田へ水を入れるには自然の流水による外に方法がなかった。日照が何日も続くと稲田は割れ畑は渇き作物が枯れて、飢饉となる事が何十回、何百回あったか知れない程であった。
 生木山縁起、慶長年間によっても大旱魃があり地蔵尊の前に祭壇を作って雨乞いの祈りをした際、二、三日大降りとなって皆活き返って喜んだとある。其の後旱魃の際地蔵尊様とこの石の間で火を焚き「なむあみだぶつ」と唱えて天に雨を下さいと祈ったのだそうです。 丹原町(現西条市丹原町)文化協会
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 この霊木は「楠」です。周囲は約9~10m位で樹齢は定かではありませんが1200年以上だと推測されます。
 元々、本堂と大師堂の間に立っておりその中に空海が『お告げ』より一夜にて地蔵菩薩の尊像を刻まれたのであります。
 生きた木に刻まれたお地蔵さまで「生木地蔵」と呼び親しまれております。
 昭和29年(1954)の洞爺丸台風の烈風により倒れましたが、お地蔵さまはいささかの傷もなく現在は本堂に安置いたしております。首から上、特に耳病平癒に御利益があり、各地より深く信仰されております。
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